この記事を読むと,
身体に脂肪がつくメカニズム,
皮下脂肪と内臓脂肪の違い
に関する知識を深めれます.
Contents
はじめに
脂肪燃焼のメカニズム(1)(2)で
脂肪が必ずしも悪者ではないことが
少しでもご理解頂けたかと思います.
ただ、
一般的に
「脂肪=悪者」
とされていることを
否定している訳ではありません.
脂肪が身体につきすぎると,
「体重が増加して膝や腰に負担が増大する」
や
「高脂血症やメタボリックシンドロームなど
生活習慣病と呼ばれるものを誘発する」
など
悪者扱いされることもやはりあります.

今回の記事は,
脂肪が身体につく仕組みや
脂肪の中でも
より悪者扱いされがちな
内臓脂肪に関して
まとめていきます
.
そもそも脂肪はどのように身体に付くのか?
脂質がそのまま脂肪になる
食事により摂取された脂質は
小腸で吸収され,
カイロミクロン(いわゆる中性脂肪)として
血中に入り,
身体の各組織(筋肉など)に分配されて
エネルギーとして利用されます.
そして,
余ったカイロミクロン(いわゆる中性脂肪)は
肝臓や皮下などに存在する脂肪組織に
蓄えられます.
これで身体に脂肪がついた状態となります.
糖質が脂肪になる!?
食事により摂取された糖質は
グルコースとしてエネルギーとして利用,
もしくは,
肝臓にグリコーゲンとして貯蔵されます.
しかし,グリコーゲンの貯蔵量には
上限があるとされています.
そこで余ったグルコースは
脂肪組織に蓄えられます.
(インスリンの作用)
これで過剰な糖質摂取により
身体に脂肪がついた状態となります.

脂質を気にしているけど
体重が全く変わらない方は,
糖質(炭水化物)の摂取量を
気にしてみてもいいかも
しれませんね.
皮下脂肪と内臓脂肪の違い
脂肪が体内に
過剰に蓄積した状態が
「肥満」です.
その肥満の話をする際,
内臓脂肪と皮下脂肪の2つの言葉を
よく耳にするかもしれません.
皆さんは
この2つの違いを説明できますか?
おおよそは説明できると思いますし,
そして,
内臓脂肪はより悪者のイメージが
あるかもしれません.
ここで少しこの2つに関して
まとめておこうと思います.
内臓脂肪型の肥満はどうやって決まるの?
腹部CT検査にて内臓脂肪面積を計測して,
面積100㎠以上の場合に
内臓脂肪型の肥満と判断されます.
違いは?
皮下脂肪に存在する
いわゆる中性脂肪は分解されると,
そのまま筋肉などで
エネルギーとして利用されます.
では,
内臓脂肪はどうでしょうか?
内臓脂肪に存在する
いわゆる中性脂肪は分解されると
そのまま肝臓に運ばれます
(門脈と呼ばれる部位を介して).
すると,
たくさんの遊離脂肪酸(FFA)や
グリセロールが流入し,
脂質異常症や糖尿病など
生活習慣病が誘発されます.
生活習慣病を誘発すると
されているため,
内臓脂肪が
より悪者扱いされやすい
のかもしれませんね.

ちなみに,
内臓脂肪は
腸間膜に存在する
とされています.
*腸間膜=腸管を固定する膜
まとめ
・脂質の摂り過ぎだけでなく,
糖質の摂り過ぎでも身体に
脂肪は蓄積される.
・皮下脂肪と内臓脂肪の大きな違いは
脂肪の蓄積される場所であり,
腹部CT検査にて内臓脂肪面積を
計測することで内臓脂肪型の肥満か
どうかを判断される.
・内臓脂肪は生活習慣病を誘発しやすく,
より悪者扱いされやすい.
引用:
・病気がみえるvol.3 糖尿病・代謝・内分泌 第2版.MEDIC MEDIA
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