
みなさんこんにちは!
男性なら一度は憧れたことのある厚い胸板。
一度手に入れたらたちまち女性の目線を手に入れられると勘違いしがちですよね。
その胸板を作るのが大胸筋です。
今日は筋トレといえばこの筋肉といっても過言ではない大胸筋についてトレーニングの基礎をおさらいしながら解説していきます。
Contents
はじめに
大胸筋はカッコいい体を作り上げる上でもっとも男性陣が意識してトレーニングする部位ではないでしょうか?
下記のニュースにもあるように鍛えすぎは禁物ですが、やはり少なからず筋肉に魅力を感じている女性は多いみたいです。
そしてその中でも大胸筋は王道のようですね。
筋トレ男子はモテる!?女性が筋トレをしている男性のことを魅力的に感じる理由とは
もう来年の夏に向けての準備は始まっています。
さあ安全に効果的なトレーニングを始めていきましょう!
なぜ人は大胸筋に惹かれるのか
冒頭でも言いましたが、多くの人がまず鍛えようとする、そして多くの人が魅力的だと感じるのが大胸筋です。
それには明確な答えがあります。
ズバリ体積が大きいからです。
肩関節を覆う筋肉である三角筋や腕の裏側につく筋肉上腕三頭筋の次に大きいとされています。
そしてそれら上半身の中でも体積の大きい筋肉の中で体の前面という目立つ場所に位置する大胸筋はいうまでもなくパッとみたときに目に入りやすいのです。
大胸筋の起始停止
よく知られていることですが、このように大胸筋は鎖骨部、胸肋部、腹部の3つにわかれています。
主な動きは腕を内側に曲げる動きや捻る動きです。
そしてそれに加えて各部位に特徴的な動きがあります。
つまり、部位に分けて鍛える場合はそれぞれの正しい関節運動を行わないといけないということになります。
この部位に分かれていることを理解せずにトレーニングをしている人は多くみられます。
上記のように筋肉には付着している場所、筋肉の繊維が走行している向きなどがあるため、
筋肉が正しく収縮するように関節運動を起こす必要があります。
これがトレーニングを行う上で最も基本的であり重要なことになります。
この原理から考えると体積の大きい大胸筋は特に部位別にしっかりと分けてトレーニングを行わないと、
各部位の最大収縮が得られずにあまり効率的でないとトレーニングになりがちであることがよくわかるかと思います。
大胸筋の代表的なトレーニング
大胸筋トレーニング
・ベンチプレス
・ダンベルプレス
・ダンベルフライ
・チェストプレス
・ケーブルクロスオーバー
・プッシュアップ
・ディップス
こんなところでしょうか。
様々なトレーニングがありますがこれらは使う器具や負荷のかかる方向、動く関節の角度が異なるだけでほとんど似たような関節運動が起きているトレーニングです。
そしてその関節運動は上記に挙げた大胸筋の作用になっているはずです。
専門用語を使って具体的にいうと、肩関節の内転、内旋、もしくは屈曲、水平内転になります。
要するに先ほども述べた腕を内側に曲げる動きや捻る動きですね。
効いている風に要注意
そして次にトレーニング中に気をつけなくてはならないのが代償動作です。
ターゲットとする筋肉の作用とは異なる関節運動が行われていると別の筋肉に負荷が逃げてしまいトレーニングの効果が得られないこともあります。
ターゲットに効いている風であって実は別のところに効いてしまっていてなかなか思った筋肉に刺激が入らない。こんなことはよくあるのではないでしょうか?
これらをトレーニング中にはしっかりと確認します。
大胸筋の場合は全ての部位が上腕骨に停止するため肩関節の運動が絶対に必要です。
肩関が屈曲、内転、内旋、水平内転のいずれか、もしくは複合運動をしているか、肘関節、手関節、肩甲骨の動きにより肩関節の運動が代償されていないか。
ここに注意することで適切な負荷が大胸筋に加わりトレーニング効果が得られると思います。
もっとシンプルに考えると、基本的には筋肉が付着している場所を確認し、その筋肉の繊維が覆っている、もしくは跨っている関節を意識的に運動させることができれば大丈夫です。
大胸筋ではそれが肩関節ということになるわけですね。
トレーニングの負荷量は?
大胸筋に限らず全ての筋トレに当てはまるルールが大きく分けて2つあります。
過負荷の原則
通常使用する筋力よりも高い負荷を課さなけれ ば筋力増強は期待できない.
そのためには 1RM (1 repetition maximum:1 RM)を計測したうえで, 適切な負荷を設定する必要がある.
漸増負荷の原則
筋力増強運動により筋力が増えた場合,負荷を 再設定する必要がある.
筋力増強運動を行う前に 必ず 1 RM の計測を行ったうえで,その日の負荷を 設定することが原則として望ましい.
この2つは基礎的な概念ですが筋力を増強させる上ではとても重要な考え方です。
つまり、
これを繰り返すことが基本であり最大のコツと言えます。
負荷が大きい運動を繰り返していては筋肉以外にも関節や靭帯などを痛めてしまう原因になりかねませんし、自分の筋力に対して必要である発揮筋力が少ない運動を繰り返していても今以上の増強は期待できないということになります。
常に自分の最大のパフォーマンスを評価しながら適切な負荷を与え続けることが常に大切なんですね。
ちょっとまった!
そうなんです。ここで気になるのが適切な負荷とは具体的にどのくらいか。
ということなんですね。
これについては様々な考え方がありますが、基本的には健常者における筋力増強には最大挙上負荷 1RM の 60~65%,通常 4~10RM が必要とされています。
しかし、もちろんこれは健常者に対する負荷量の設定になっています。
健康で特に怪我などないトレーニング初心者の方はこの程度で十分ですが、自分の筋肉量や習熟度に合わせて負荷は変えていくのが望ましいでしょう。
ただし、基本的な概念である上記2点を基準に考えることはどのレベルにも当てはまります。
負荷量については様々な論文がでていますし、様々な見解があります。
そのため書籍や論文、研究によって多少のズレはあるものの、基本的には大きくは考え方は異なりません。
このブログでも過去にもっと詳しく解説してあるのでそれも参考にしてみてください。
まとめ
・大胸筋は上半身の中でも体積が大きい筋肉である
・大胸筋は鎖骨部、胸肋部、腹部の3つにわかれている
・大胸筋の基本的な動きは肩関節の内転、内旋、肋骨挙上、胸郭拡大である。
・トレーニング中は他関節の代償動作に注意することが必要である
・トレーニング効果を得るために必要なコツは過負荷の原則と漸増負荷の原則に則ったメニューを実施することである
筋力増強運動の基本と実際
Jpn J Rehabil Med 2017;54:746-751
木藤伸宏ら
コメント