自宅トレーニング〜フォームローラーについて考える〜

論文レビュー

本記事を読めば、

フォームローラーの種類と効果について学ぶことができます。

 

RYUKI
RYUKI

最近は感染を考慮して自宅でトレーニングするようになった方も増えているのではないでしょうか?

今日は自宅で簡単に行える身体のメンテナンスとしてよく使われるフォームローラーについて話していきます。

はじめに

フォームローラーってなに?

フォームローラーとはズバリこれです↓

よくトレーニングの前なんかに筋肉をほぐすためにヨガマットの上でコロコロしてるあれですね。

フォームローラーって意味あるの?

最近はフィットネスの人気が高まってきたのもあって様々な器具が販売されています。

そんな最近になって注目され始めたフィットネス器具の1つがこのフォームローラーでしょう。

はたしてこのフォームローラーを使うと本当に身体をほぐすことはできるのか?

知らないでただなんとなく使っている人や知っている風だけれどもいまいち効果がよくわかっていない人のために今日はある論文を参考にしてフォームローラーの効果について検討していきたいと思います。

論文

題名:

COMPARISON OF THREE DIFFERENT DENSITY TYPE

FOAM ROLLERS ON KNEE RANGE OF MOTION AND

PRESSURE PAIN THRESHOLD: A RANDOMIZED

CONTROLLED TRIAL

概要:

硬度の異なる3つのフォームローラーについてその効果を検討した。

効果測定はうつ伏せにて受動的に行う膝屈曲の可動域(大腿四頭筋の柔軟性をみる)と圧痛閾値(圧をかけた時に痛みを感じる強さの程度)にて行なった。

結果は3つの間で有意な差はみられなかった。

一方で全てのフォームローラーで可動域と圧痛閾値に介入効果をもたらした。

対象:

36人の健常成人(男性:26 女性:10)

過去にフィットネスなどの経験があり2年以内のうちにフォームローラーの使用経験がある人(現在は使用していない人)

可動域や疼痛閾値に影響を及ぼす可能性のある疾患や投薬がある場合は除外された。

方法:

測定機器

膝屈曲の可動域、圧痛閾値ともに機器を使用して計測された。

それぞれの測定機器は先行研究においても可動域測定や圧痛閾値の測定に使用されている。

使用したフォームローラー

3つのフォームローラーはそれぞれ同じメーカーのものを使用した。

異なる点は硬度のみであり、その他の条件は同じものを使用した。

その他使用したもの

フォームローラーの使用方法に関する説明にはビデオを使用した。

このビデオはフォームローラーを用いた先行研究でも使用されていた。

フォームローラーの使用方法

まずは大腿の前面を下記の2つの区域に分けた。

1:膝蓋骨の上部〜大腿の中央

2:大腿の中央〜上前腸骨棘

その後プランク(下の図の姿勢)の姿勢で

区域1を縦方向に1秒間に1インチのペースで上下に4回動かし、

その後膝を90度まで自身の力で曲げた。

続いて区域2も行い、合計2分間実施した。

結果

3つ全ての硬度で膝屈曲の可動域、圧痛閾値ともに有意に改善がみられらた。

硬度
膝屈曲可動域7°改善8°改善8°改善
圧痛閾値175KPa 改善180KPa 改善151KPa 改善

一方で硬度の違いによる有意な差はみられなかった。

まとめ

・3つの硬度の異なるフォームローラーについて効果を検証した

・全てのフォームローラーで可動域、圧痛閾値の改善がみられた

・硬度の違いによる差はみられなかった

この論文から考えられること

フォームローラーの使用によって関節可動域の改善や圧痛閾値が改善されたことから、使用するメリットは十分にあると思います。

トレーニング前後に使用することでトレーニングによる怪我の予防にも繋がるかもしれないですね。

ただ種類による違いは今回認めていなかったので、まずは自分が継続的に使用できるものを選ぶことが一番なのかもしれません。

引用:

COMPARISON OF THREE DIFFERENT DENSITY TYPE

FOAM ROLLERS ON KNEE RANGE OF MOTION AND

PRESSURE PAIN THRESHOLD: A RANDOMIZED

CONTROLLED TRIAL

Scott W. Cheatham, PhD, DPT, PT, OCS, ATC, CSCS

Kyle R. Stull, DHSc, MS, LMT, CSCS, NASM-CPT, CES

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